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ブラック施設を避けるために!
残念ながら介護業界にも「残業代が出ない」「理不尽な降格」などを行うブラック施設が存在します。転職で失敗しないためにもブラック施設かどうか慎重に確認していきましょう。
まずはブラック施設とはどんな職場なのでしょうか?実際に働いている介護職員の声から確認してみましょう。
Aさんは「残業代が月100時間を超えているにもかかわらず残業代は出ないし、3日間仮眠のみで勤務しているにもかかわらず1ヶ月の給料は15万円にも満たない」と、給料が低く激務な施設で働いていたそうです。また、Bさんによると「理不尽な降格人事や給料のカットは当たり前。さらに名義貸しの強要もあった。新しく人を雇っても面接の時に環境や待遇を誇張して話しているため、実際に働き始めるとすぐに辞める人が多い」と、入職後にミスマッチがあったことを紹介しています。さらにCさんは「職員名簿に記載しているのは辞めた人や系列施設に勤務している人など実際に勤務していない人の名前ばかり。監査の時は職員全員が出勤して人数が多いことを示している」と、少ない人数による不満を紹介しています。
今回紹介した体験談の中には法に触れるのではないかと疑わしいものまであります。ここまで待遇が悪くなくても、今の職場が似たような状況や思い当たることがある人はもしかしたらブラック施設で働いている可能性があります。
転職を成功させるためにはブラック施設はぜひ避けたいところですが、内部の詳しい情報は実際に働いてみなければ分かりません。ですが、ブラック施設ならではの特徴をよく理解しておくとブラック施設を避けることができるはずです。
まずは「求人検索の時に注意しておきたいこと」を確認しましょう。絶えず求人情報が出ていないか確認してみましょう。求人情報が常に出ている施設は離職率が高い可能性があります。離職率が高くなる原因には待遇の悪さや人間関係の悪さがあり、人が定着しないため常に募集しているのかもしれません。また、周辺の事業所に比べて給料が高めに設定している施設も注意しましょう。高い金額の給料の裏には激務や人間関係の悪さで退職者が出ることを前提としている可能性があります。
次に「職場見学の時に注意したいこと」ですが、職場見学の際はスタッフの表情をよくチェックしましょう。スタッフ同士の会話がない、挨拶や笑顔がない、利用者にきつい口調で話している、などがみられるようならその施設は職員や利用者を大事にしない、大事にすることができない施設である可能性が高いです。
顔を合わせて話す面接はその施設の雰囲気がよく分かるため、ブラック施設かどうか見極める絶好の場です。事前にしっかり「面接の時に注意しておきたいこと」を確認しましょう。
まずは面接官の態度です。高圧的もしくは無気力な態度をとるような面接官は注意が必要です。面接官は経営に近い人が行うことが多いのですが、施設の方針を決めるのはその経営陣です。まっとうな経営者は応募者に対しても真摯に接してくれるはずですが、態度が悪い人は職員や利用者のことを考えていない可能性があるため、働きやすい環境であるとは言い難いでしょう。どのような態度で接するのか確認しながら面接に臨みましょう。
求人検索や面接の時に注意深く確認していても、実際に働いてみなければブラック施設かどうか分からないこともあるかと思います。「入職後に注意したいこと」は面接の時と入職後では条件が変わっている、有給休暇がきちんと取得できない、サービス残業が常態化している、利用者からの暴力やセクハラがある、当日欠勤する場合は代理が必要、などです。この中でも当日欠勤の場合の代理探しは当日欠勤する方が悪いから当たり前では?と思われがちですが、欠員の補充は労働者の義務ではありません。「代理の人がいなかったら出勤して」は実は違法なのです。
待遇や労働環境が悪いブラック施設かどうかは実際働き始めるまで分かりません。しかし、絶えず求人が出されている施設や態度が悪い面接官のいる施設、当日欠勤が難しい施設はブラック施設である可能性が高いため、求人を探す段階から細かくチェックすることをおすすめします。
介護職の給料は介護報酬によって賄われていますが介護報酬自体が安く設定されているため介護報酬自体が上がらない限り、給料も上がりません。また、低い給料のまま働き続けている人も多いため、なんとかなっていると判断されてしまい給料アップにつながらない、ということもあります。