待遇を考えた職場選び

待遇を考えて職場を選びましょう!介護職の待遇の実態や働きやすい施設の選び方を紹介しているサイトです。3Kともいわれるほど過酷な仕事である介護職ですが、施設によってその待遇は大きく異なります。給料も低く労働環境の悪いブラック施設の見分け方や求人探しのコツを紹介します。

改善すべき悪待遇「給料の低さ」

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当サイトでは今の職場に不満を抱えている介護職の人に向けて、さまざまな政策や取り組み、ブラック施設に転職しないコツなどを紹介しています。当サイトに関するお問い合わせはコチラから

Special

  • 転職理由の伝え方介護業界は業界内転職が多いため転職回数については特に言及されませんが、辞める理由は必ず聞かれます。答え方によって採用担当者の印象を大きく左右してしまうため、ネガティブな理由であってもそのまま伝えるのではなく、それから何を学んでどう活かしたいのかを伝えると好印象を与えることができます。
  • 勤続10年で8万円の賃上げを提案介護職の給料は他の職業よりも低く、看護師と比べると6割程度の給料しかもらっていません。仕事に見合わない給料に不満を持っている人も多いためなかなか人材も定着せず、常に人手不足の状態です。それを少しでも改善しようと国が提案したのが「勤続10年以上の職員に月額8万円の賃上げ」政策です。

なぜ介護職は給料が低いのか?

給料が低い理由

給料が低い理由

よく「介護職は給料が低い」といわれていますが、それは他の職業と比べて20代なら75万、50代なら310万と大きく差が開いているからです。なぜ給料が低いのか、その理由を詳しくみていきましょう。

介護職の給与が低いのはどうして?

他の職業よりも給料が低い介護職ですが、生涯賃金でみると一般的な平均生涯賃金が1億7,000万円なのに対して介護職は1億2,000万円と5,000万円も低くなっています。これほどまでに差がつくのは「給与が公的に決められている」「雇用側が溜め込んでいる」「誰にでもできる仕事」の3つの理由があるからです。

「国が給料を決めている」

まずは「公的に給料が決められている」ということですが、これは介護職員の仕事でもある介護サービスは介護保険で賄われているからです。介護保険の中から介護職員の給料でもある介護報酬が支払われていますが、この介護報酬自体が安く設定されているため介護職員の給料も低くなる、というわけです。
そもそも、介護保険制度は医療費が高額になり低コストにするために分野を分けたのがはじまりです。分かりやすくいえば、介護の仕事は元々、医師や看護師の仕事のひとつでそれらが医療保険で賄われていた、ということです。医療保険は専門性の高い医療サービスを安価で受けられるように設定されたものです。国民からすれば安価で診察や治療を受けることができるありがたいサービスですが、国にとっては非常に負担が大きく、特に病院に通院する回数が多い高齢者が悩みの種でした。高齢化はこれからも加速することが予想されたため、これ以上高齢者に医療費を負担するのは厳しいと判断され、介護保険で高齢者の分を賄おうという目的でできたのが介護保険制度なのです。介護報酬は医療報酬よりも安く設定されており、その結果、介護職員の給料も低いまま、ということです。

「雇用側が溜め込んでいる」

内部保留という言葉がありますが、これは施設や企業などの雇用側が社内でしている貯金のことを指します。この内部保留は一般の企業だけでなく介護施設も行っており、その額は決して少ないものではありません。たとえば、寝たきりなど介護度が重度の高齢者が利用している公的施設の特別養護老人ホームでは、内部保留がひとつの特養につき3億円、全体では約2兆円になるともされています。なぜこれほど多くの金額が内部保留されているのでしょうか。
それは介護報酬の入金はすぐに行われるのではなく2~3ヶ月後に支払われるため急用を支払うためにお金の保存が必要なこと、コロコロと変わる介護保険制度に対して安定した経営を行うためにも急な変更に備えてお金をある程度貯めておきたいこと、が背景にあるといわれています。内部保留は職員や利用者を守るために必要な貯金だ、ということですがすべての公的機関にあるというわけではありません。

「誰にでもできる仕事」と思われている

介護職は「きつい」「きたない」「きけん」の3Kだといわれていますが、これに「給料が低い」が加わって最近では4Kだともいわれています。この4Kのイメージがあるため世間では介護職=ネガティブな仕事だと思われていますが、だからといって実際に介護職として働いている人がそれを理由に辞めるのかといえば実はそうでもありません。
介護職として働く人は「本当に介護の仕事をやりたい人」と「介護職ならできると思っている人」の2つに分かれます。本当にやりたいと思っている人にとって、介護の仕事から得られるやりがいが目的となるためたとえ給料が低くても辞めようという気持ちにはならないのです。
一方、介護職ならできると思っている人は他の職業に比べて介護職の就業ハードルが低いため「辞めても次の仕事がみつかるのか」と不安になってなかなか辞める決意がつかず、その結果、給料が低いにもかかわらず働き続ける人も少なくありません。そういった人々がいるため、現状でも何とかなっているから無理に給料を上げずともよい、という結論に至ってしまい給料が上がらず低いまま、という状況が続いているのです。
遇や労働環境の悪い施設から転職する際は、条件のいいホワイト施設を取り扱っている転職エージェントを利用することをおすすめします。

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    介護職の給料は介護報酬によって賄われていますが介護報酬自体が安く設定されているため介護報酬自体が上がらない限り、給料も上がりません。また、低い給料のまま働き続けている人も多いため、なんとかなっていると判断されてしまい給料アップにつながらない、ということもあります。