Special
Category
IoTで負担を軽減し効率化を目指す
人手不足の現場を少しでも解消するために取り入れられたのが「IoT」です。どんな事例があるのか詳しく紹介していきます。
高齢化が進んでいる日本ですが、団塊の世代が後期高齢者になる2025年は人口ピラミッドが逆転して高齢者の方が多くなる見通しです。高齢者が増えるにもかかわらず現場の現役世代は減少する一方になるため、人手不足がますます深刻化していくことが考えられ社会問題にもなっています。
現在、高齢者の増加に伴ってデイサービスなど高齢者を受け入れる施設も増えてきていますが、介護施設が増えるということは介護保険で国の財政も圧迫されるということです。そのため、国は施設介護だけでなく在宅介護も推進しており高齢者を地域で介護していく方針を取っています。また、介護施設が増えていても人手が増えているかといえば、実はそうでもありません。人手不足に悩んでいる施設も多く、職員は限界ギリギリまで働いているため疲弊しきっています。それなのに、書類は手書きなど一昔前のやり方を踏襲している施設も多く、介護以外の仕事に手を取られることも少なくありません。
介護の現場の負担を少しでも減らすために注目を浴びているのが「IoT」です。
たとえば、ベットにセンサーを設置して寝起きを管理したり、マットレスにモニタリングを敷いてベットから離れたらスタッフのスマートフォンに通知するように設定することですることで夜中の巡回をラクにすることができます。実際にこのようなIoTを導入した施設では90回あったナースコールが25回に減少するなど、職員の負担軽減に大きな効果を出しています。
また、介護の現場で役に立つロボットの開発も進められています。介護施設には自力で動くことが難しい高齢者も多く、ベットから車いすへ、トイレから車いすへ、など腰や膝に負担がかかる移乗も少なくありません。このような作業を代替させるために人を抱きかかえたり立たせたりといった動作ができるロボット「ロベア」の開発が進められています。人間と同じように柔らかな感触で丁寧に抱き上げてくれます。
ベルト状で腰に巻き付けるように装着し、内臓の動きをモニターして排泄を知らせてくれる「DFree」という排泄予知システムもあります。排泄のタイミングを知り統計を取ることでおむつの無駄を防ぐこともできます。また、エアコンにセンサーをつけて部屋にいるかどうか、睡眠はどうか、活動量はどうか、を確認する開発も進められています。一目で状況が分かるようにしておけば、巡回の回数を減らすことができ緊急時もすぐに駆け付けることができます。
在宅介護は施設介護と違って介護を行う人数も少ないため、効率よく行わなければなりません。そのアシストとなるのが「IoT」です。たとえば、センサーが搭載された歩行アシストカートは歩行状況だけでなく異常も検知してくれるため、1人で買い物に出かけて何かあってもすぐに察知することができます。家族が遠方に住んでいて一人暮らしを余儀なくしている高齢者には安心のアイテムです。このほか、徘徊に役立つセンサーやAIを活用した見守りシステムなど、さまざまな在宅介護に役立つIoTがあります。
待遇や労働環境が悪いブラック施設かどうかは実際働き始めるまで分かりません。しかし、絶えず求人が出されている施設や態度が悪い面接官のいる施設、当日欠勤が難しい施設はブラック施設である可能性が高いため、求人を探す段階から細かくチェックすることをおすすめします。
介護職の給料は介護報酬によって賄われていますが介護報酬自体が安く設定されているため介護報酬自体が上がらない限り、給料も上がりません。また、低い給料のまま働き続けている人も多いため、なんとかなっていると判断されてしまい給料アップにつながらない、ということもあります。